【 作業工程 】…京都デニムのジーンズは約9つの工程を経て、完成します。

1. 綛(かせ)あげ
糸を染色するために、糸をほぐした状態にします。

2. 染色
綛にした糸を釜に入れて精錬します。その後、藍や草木色などの色に染めます。
多くを制作する場合には、ロープ状で染めることもあります。

3. 糊(のり)付け
染色した糸が切れないように、でん粉や合成のりをコーティングし、機械で生地を織ります。

4. 整経
糊を付けた糸を幅1メートルぐらいのビーム(糸巻き)に巻き付けます。
通常のデニムの場合、約3,000本を巻きます。

5. 綜(そう)こう通し(※)
小さな穴の付いた針がね「綜こう」に糸を通します。たて糸が3,000本の場合は3,000本を手作業で通します。
綜こう通しは熟練した職人でも約1日掛かる作業です。

6. 製織
これまでの作業で準備したビーム(糸巻き)をタテ糸にして、ヨコの糸と交じらせます。

7. 整理加工
整理加工とはデニムを洗った時に縮まないようにする工程です。
他にもデニムの表面をガスで焼いたり、スキューというねじれ防止加工などもあります。

8. 縫製
でき上がった布を20から30程のパーツに切り分け、組み合わせます。
2本ステッチや捲き縫いなどの縫製があります。

9. 洗い加工
最終の工程です。水で洗う、軽石で擦る、塩素で色を落とす等を行いデニムの「アジ」を出します。
※ 作品によっては、上記の作業工程と異なります。

デニムの織り方
デニムは3(経糸)対1(緯糸)の割合の綾織りです。糸の色、糸の素材、糸の太さは特に関係ありません。
ただ、デニムは厚織りに向いているため、細い糸(薄い生地)はあまり使われていません。
デニムは経糸に着色して、それを表に使うことで表一面を染色したように見えます。
これがブルーデニム、ブラックデニム等のカラーデニムです。

右綾デニム
右綾デニムとはジーンズの裏面の白い糸の流れが右上(足の先を上と見る)に流れているデニムのこと。
右綾デニムは一般的なデニムの織り方です。
現在、右綾デニムは販売されているジーンズの8割以上、
ジーンズ以外のデニム製品なら10割に近く使われています。

左綾デニム
左綾デニムとはジーンズの裏面の白い糸の流れが左上(足の先を上と見る)に流れているデニムのこと。
左綾デニムは表面の手触りが右綾デニムに比べると、つるつる感が出ています。
左綾デニムは縦落ち感が出やすく、ヴィンテージモデルやソフトジーンズによく用いられています。

ブロークンデニム
上記の二つの綾織りは洗いをかけると、生地にゆがみが出やすい特徴を持ちました。
裾のシーム(縫い目)が前に寄る、いわゆる「ねじれ」です。
そこで考え出されたデニムが、長期にわたり形が崩れないブロークンデニム。
ブロークンデニムの裏側はウネになっていません。
現在では右綾も左綾も防縮などの技術が進んでいるため、
ブロークンデニムはねじれ防止という点からよりも、
粗目に織っても歪まないという点からソフトジーンズに使われています。

ヘリンボーンデニム
右綾と左綾を繰り返す織り方。
このデニムは、見た目が魚の骨のように見えるため、ヘリン(にしん)ボーンと呼ばれます。
ヘリンボーンデニムはねじれや固さを排除できる特徴を持ちます。
模様にクセがあるためか、ジーンズにはあまり使われず、
7オンス程度の厚みのワークパンツやワークジャケットに用いられています。