京都デニム|日本の伝統色:桜色(さくらいろ)

見渡せば柳さくらをこきまぜてみやこぞ春の錦なりける

素性法師(古今和歌集)
もうすぐ『さくら』の季節です。
京都には至るところに桜の名所があり、私たちの目を楽しませてくれます。
菊とともに日本の国花でもあり、日本人にはかなり親しみのあるお花です。
ところで皆さんは「さくら色」と聞いて、どのような色を思い浮かべますか。
和色大辞典によると、「桜色」はかなり淡いピンク色となっています。
他にも、もう少し濃いピンクの「薄桜」、淡いグレーがかったピンクの「灰桜」
淡いピンクがかったグレーの「桜鼠」などがあります。
それでは実際の桜の色はどうでしょうか。
「桜色」に近いものが多いですが、白や濃いピンク、黄色や黄緑色のものまであります。
一言で淡いピンクといっても、人によって感じ方は様々。
色鉛筆などでお馴染みの「桃色」とは対照的です。
ピンク色のことを伝えるのに「桜色」という方は少ないと思いますが、
それは「さくら色」がそのものの色ではなく、桜のある風景の一部として
私たちの心に刻まれているからではないでしょうか。
和歌でよく詠まれるような青い空や萌黄色との対比には、
必ずといっていいほど同時期の思い出が込められています。
卒業や入学など、春ならではの記憶が「さくら色」の中に詰まっているのだと思います。